開錠から合鍵作りまで鍵トラブルに強い鍵屋5選

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ピッキングとはどう違う?鍵屋も警戒するバンピング

ピッキングは鍵穴にロックピックという棒状の金属を差し込み、内部のピンを動かすことで鍵を使わず開ける方法です。鍵をなくした時に鍵屋さんが行うため、もしもの時にはありがたい技術ですが、一方で犯罪にも利用されている技術です。ピッキングという言葉は、恐らく多くの方が知っているでしょう。しかし、バンピングはまだ聞き馴染みがない方も多いのではないでしょうか。

バンピングとは、バンプキーと呼ばれる鍵を使い、不正に鍵を開ける方法です。バンプキーというのは、特殊加工された鍵のことです。これ自体ではシリンダーのピンにマッチしないので開錠できませんが、バンプキーのお尻に工具などで衝撃を加えることで、その振動でピンが全て上がり、開錠できるというメカニズムになっています。

バンピングの特徴としては、犯行の跡が目立たないという点が挙げられます。ピッキングならちょっとしたひっかき傷などが残るので、それで見分けられます。しかしバンピングは内部構造に衝撃を与えるため、錠前の表面を見ただけではわかりません。また、ピッキングにはそれなりの技術を要しますが、バンピングはそれぞれのメーカーに適したバンプキーさえ持っていれば誰でもできるため、不正開錠の難易度はかなり低くなります。
ただ、バンプキーは衝撃を与えた時にちょうどピンが上がるように調整する必要があります。シリンダー錠内部の構造はメーカーによって異なるため、ある程度規模の大きな犯罪者集団でもない限り、バンプキーを一通り揃えている可能性はかなり低いでしょう。もちろん油断は禁物ですが、一般的にはバンピングよりもピッキング対策をしておいた方が、防犯対策としては有効と言えます。

ピッキング対策で有効とされているのがディンプルキーです。ディンプルキーはくぼみを刻んだタイプとなっており、従来のギザギザしたタイプよりも不正開錠されにくいのが特徴となっています。ピッキング犯は、一般的に5分頑張って開かなければ、犯行を断念すると言われていますが、ディンプルシリンダーは10分以上かかります。たった5分と思われるかも知れませんが、空き巣もなるべく早く仕事を終わらせたいと考えているため、5分の延長でもリスクが高まります。
バンピング対策として見た場合、一戸建てのディンプルシリンダーなら、ある程度は有効です。ただ、大型マンションで一律同じメーカーのシリンダーを採用している場合、侵入できる候補が増えることからバンプキーを作り、実際に使おうと考える犯罪者もいるでしょう。全てを完全に防ぐのは難しいですが、お住まいの周辺環境や自宅の防犯性能などを総合的に考えた上で、ベターな錠前を選択したいところです。わからないことがあれば、鍵屋さんが親身になって相談に乗ってくれます。